KIKORI
about kikori
特定非営利活動法人きこりは、メンバーひとりひとりが社会の重要な一員として有意義な時と
場所を持つことを目的として昭和62年に地域作業所として設立されました。
現在も、障害の有無や重さにかかわらず、地域の中で、
人として自由に楽しく豊かな生活をすることができると 考え活動しています。
どんなに重い障害を持っていても、人として自由に楽しく人生を豊かにすることを目的に自由な活動を行ってきました。
きこりの活動は「制作活動」「生活を楽しむ活動」「社会的な活動」の3本の柱からなり、
障害を持った人たちが日中の生活を充実させ、ひとりひとりが自分らしく生きることを目指すための通所施設です。
それではその3本の柱をもう少し具体的に見ていきましょう。
activity
仕事
働く事は自信につながり役割も持てます。
この2つの要素は生きる上で非常に大切です。
きこりでは、木工作業を中心に様々な仕事を行っています。そして様々な個性を持った メンバーが日々、明るく仕事をしています。
社会参加
豊かに生きるためには、社会参加も大切です。
きこりは、地域社会の中で様々な人やものに支えられています。
しかしながら、きこりは支えられるだけでなく、地域のために役に立とうと考えています。現在は、清掃のボランティアや研修生の受け入れ、ワークショップなどを行っています。また、建物に併設されている店舗販売の他に、駐車場であおぞら市を開催しています(月1回)。
余暇の充実をはかる活動
働く事と同様、余暇の充実をはかる事も非常に大切です。
余暇を充実させることで生活にハリが出ます。活き活きとした生活には欠かせない要素です。
きこりでは余暇の充実を
図るために創作活動や運動、外出など、毎月イベントが盛りだくさんです。
daily schedule
9:00~9:35
朝はゆっくりはじまる
9時の開所に合わせメンバーがやってきますが、それぞれの事情によりその時間に全員そろうことは稀です。(といっても全員外出の時の駅の集合などはきっちり集合しますが)そんなゆっくりなペースで朝の会がはじまるまでは、色鉛筆でじっくり絵を描くメンバー、ゴミ出しをするメンバー、珈琲サーバーのセッティングをするメンバー、乾いた洗濯物をたたむメンバー、ラジオを静かに聞くメンバー、デジタル時計の前にかぶりついてカウントダウンをしているメンバーなど、それぞれがそれぞれの時間を楽しんでいます。
メンバーが集まったところで朝の会、出欠の点呼、本日の仕事の発表と続きラジオ体操をします。
そして週番の「仕事はじめましょう」を合図に仕事がはじまります。
9:35~11:30
個性の尊重
急ぎの仕事、大口の注文、納期のゆるいもの。基本的には自主製品の制作がメインですが、
時期によって外部に納品する大口の注文があるため、1年を通して色々な作業を体験できるのがきこりの強みです。
メンバーの特性により向き不向きがあります。また作業速度にもばらつきがあり、全然集中できていないメンバーもいます。一見すると「全然仕事していないじゃないか」と思われるような局面もありますが、それで良いのです。メンバーはメンバーなりの仕事とのかかわり合いをしていて、それを尊重したい気持ちが私たちにはあります。なんてちょっとカッコいい言い方をしてみましたが、明らかにサボってる時は「ちゃんとやって、手動かして!」の声かけです。
11:30~13:00
食べることもイベントに
給食はみんなの楽しみな時間。
キッチンでは調理員が栄養のバランスを考え工夫したランチを作っています。
きこりでは食材の買い出しもメンバーの仕事のうちのひとつ、時には調理に参加するメンバーもいます。
お昼のメニューはメンバーの意見が反映されることもあります。また不定期に鉄板焼パーティーをしたり、ファミレスなどでの外食も月に2回程度あります。その他にも出前を注文したり、仕出し弁当を頼んだりと、様々な変化があります。
13:00~15:30
自主製品があるからできること
自主製品をつくるきこりにとって大型の電動糸のこは主力の機械。
切り出された木材は、いわゆるバリ取りのためサンドペーパーを使って研磨作業をします。
これはきこりの基本作業。
製品製作にあたってはその他にも色ぬり、釘うち、釘抜き、ボンドぬり、下書き、下書きの消しゴムかけ、線引き、焼印押し、仕上げの袋入れとセロテープはり、値札貼りなど。それに加えて近年では、布製品の制作もスタートし、生地に型を取る、切る、ミシンで縫う、しつけを取るなど、ここで全ては書ききれませんが、自主製品をつくっているきこりだからこその作業があります。
15:30~16:00
そして1日が終わる
15:30になったら掃除をしてみんなでお茶を飲みながら帰りの会。週番が今日やった仕事の発表をメンバー1人1人に促します。
みんなの発言の場をもうけることでコミュニケーションを深める意味もありますが、帰りの会で振り返ることによりきちんとその日を噛み締めてほしいという思いがあります。
終礼(朝礼もそうですが)なんて生真面目な、生真面目だからこそ社会人的で、社会人的ということは社会参画の意識があり、それがメンバーの労働をして糧を得るという認識みたいなものにつながってくれればと、多少強引ですが考えています。